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いよいよ暑くなってきて、日中は真夏並みの気温になるところも。

今年も猛暑になると思われますが、ただでさえ医療機関が混乱状態なので、熱中症にはいっそう気をつけなければなりません。

しかしこの夏は「暑くてもマスクをしなければならない」という過酷な課題がありますね。

夏にマスクをしていると暑いですよね!冬のマスクは「けっこう温かいな~」なんてうれしい面もありましたがその反対ですからね。

顔半分を覆うと熱がこもってしまい、熱中症になりやすくなります。対策として、熱をこもらせない、つまり放熱してあげることが必要になってきます。

そこで大事なのが、皮膚から放熱するためにマスク以外の部分を薄着にすることと、汗が蒸発するときの気化熱の利用です。

気化熱は、汗でなくても水分を与えれば熱を奪いながら蒸発してくれますし、夏に人気の「ハッカ油」も気化熱反応でスーッとするんですね。

夏マスク対策にハッカ油?

 

ハッカ油はお風呂に入れてもよし、シャツやタオルにスプレーしてもよし、スーッと気持ちの良い夏の友ですよね。

夏マスクの熱中症対策として、「ハッカ油」や「メントールのアロマスプレー」の利用がすすめられたり、商品が売られたりしているようです。

でも私はあえて「待った」と言いたいです。

ひんやりスーッとするためにマスクにシュッ…なんてことは、おすすめしません。その理由は次の3つです。

  1. 皮膚感覚が涼しく感じるだけで熱が放出されるわけではない
  2. ハッカ油の刺激が強すぎる
  3. ハッカ油の香りが強すぎる

 

スーッとしても体は冷えない

 

まず、メントール(ハッカ油やミントのスーッとする成分)の冷却効果は、皮膚の表面で起こっているだけで、体の熱を逃してくれているわけではないこと。

メントールが肌につくとひんやりとして気持ちよく、涼しくなったような気になりますが、体内の熱はこもったままなので、かえってうっかりして熱中症になりやすい場合もあるのです。

 

刺激が強すぎる

 

次に、ハッカ油の成分は刺激が強いので、濃い液を肌に付けるとヒリヒリします。皮膚刺激の感じかたには個人差がありますがいきなり原液を、しかも口の周りに付けるようなことは避けたほうがいいでしょう。

私は甥っ子の虫刺されにキンカンを塗ってあげて大泣きされたことがあります…。とくに子供には注意です。

 

香りが強すぎる

 

3つ目ですが、ハッカの香りってけっこう強いです。マスクに付けてしまうと、いつまでも残って気分が悪くなるかもしれません。それに、周りにも匂います。

ハッカ油は、気分をスッキリさせたいときにハンカチに少し付けて自分だけクンクンするといいです。

でも、周りの人にもよかれと思ってどこででも使うのはダメです。ハッカの香りが苦手な人もいるのです。

実は、私の夫がそうです。息苦しく感じるそうなんです。私は、ハッカ油は涼しいし虫よけになると思って、出先で(車の中など)利用していたのですが、それが夫には迷惑だったんですね。

しかも、外で使っていると虫よけどころかスズメバチが寄ってくるリスクがあるんだとか…。

いい香りも強すぎると「香害」になることがありますので、他の人がいるところでは注意して使ったほうがいいですね。

 

というわけで、夏マスクの熱中症対策としてハッカ油を利用することはおすすめできないんです。

ラベンダーやティーツリーなど他の精油についても、たとえ気分を良くしたり菌を抑える効果があったとしても、やはり香りや刺激の面でマスクにシュッとするのは避けたほうがいいと私は思います。長時間顔に付けておくものですから。

精油のパワーの感じ方には個人差や体調によるところがあるので、例えば血圧が下がって気分が悪くなったりするかもしれません。

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夏マスクの熱中症対策は?

 

夏マスクの熱中症対策として「ハッカ油」にダメ出ししてきました。

それでは次に、どのような対策が考えられるかを3つ、挙げていきますね。

  1. 基本的な熱中症対策(体調管理)を万全にする
  2. 涼しい素材のマスクを利用し、首周りは薄着にする
  3. 気化熱を利用するために水スプレーを携帯する

 

体調管理をする

 

まずは、基本的な熱中症対策をきちんと行うことです。つまり、水分をこまめにとること、エアコンなどを利用すること、涼しい服装や日除けをすること…いろいろありますね。

とくに水分補給は、マスクをしていると喉が乾いていることに気付きにくいので、水を飲む時間を決めるなどして忘れずに行いましょう。

あとはやはり、睡眠不足にならないように夜もエアコンを利用してしっかり休み、朝食を食べる、バランス良く栄養をとるなど体調管理を怠らないことが大切です。

 

涼しいマスクをして首を冷やす

 

夏マスクは、涼しい素材のものを使って少しでも負担が軽くなるようにします。涼感ハイテク素材でもいいし、楊柳などサラッとした素材でもいいですね。

また、マスクをしないというわけにはいかないので、顔半分は仕方ないとして、首筋は風通しよく薄着にし、熱が放出されるようにします。

首を冷やすマフラー(ネッククーラー)を利用するのも、血管が冷えて体温が下がるのでおすすめです。

 

温泉水スプレーを持ち歩く

 

最後に、ハッカ油の代りに持ち歩こうと思いついたところなんですが、温泉水などのスプレーが重宝するのではないかと思っています。

マスクや肌に水をシュッとスプレーすることで、気化熱を利用して体温を下げることができます。

顔に限らず、首筋に背中にと、メントールが入っていなくても軽く湿らせるだけで水分と一緒に熱を奪いながら蒸発してくれるので涼しさを感じることができるんですね。

また、マスクをすると汗や布の刺激によって肌が乾燥したり荒れたりすることもありますが、温泉水スプレーやミスト化粧水なら清潔に肌をケアすることができます。

温泉水は日焼けした肌の手当てにもいいので、持ち歩いていればすばやく対処できますね。

私は日頃ローズウォーターを愛用しています。香りはありますが、抗菌効果がありリフレッシュもできるので、温泉水と半々に混ぜて薄め、スプレーとして利用しようかなと思っています。

温泉水は、肌が弱い人や調子が悪いときでも安心して使えるシンプルなローションです。アベンヌウォーターが有名ですが、ほかにもいろいろ日本の温泉水もありますし、保湿成分が入ったミスト化粧水もいいですよね。

私は南紀白浜源泉100%のスプレーを購入してみました。さっぱりした化粧水が好きなので、使い心地も気に入りましたが、選んだ理由は、値段が安いこととガンスプレーの容器が選べることです。

このスプレーヘッドがなかなか手に入らないので、使いまわそうと思っています。ストッパーがついているので持ち運びもできますが、携帯するならもっと小さいスプレーがいいですね。

とにかくマスクをしながらも熱中症にならないよう、この夏はとくに注意して過ごしたいと思います。